【マニアック企画】日本/米国/泰王国のホームセンター(HC)事情を解説

【マニアック企画】日本/米国/泰王国のホームセンター(HC)事情を解説

なんか今月からAmazonの『PrimeVideo』がタイでも視聴できる様になったとメディア報道されていますね。
もちろん既存(日本)の契約では不可で、タイで新規契約しないと視聴出来ないとの事ですが、吹き替え版はタイ語?字幕は何語になるんだろう?
タイで視聴できる様になっても、いまいち良くこの利点が分かりません…↷
タイ語の映画を日本語字幕で見る分にはタイ語の勉強も兼ねて良いと思うのだが…。
因みに1ヶ月間の利用料金は189THB(現在期間限定サービスで149THB)との事、初回7日間は無料お試し期間有りとの事ですので、興味の有る方はご自身でご確認を。


ちょっと今回はマニアックな話題をw
まず自分達日本人が思い浮かべるホームセンター、ティッシュや洗剤にペット用品まで何でも揃っているお店がホームセンターだと思っています。
電球が切れたら行くお店がホームセンター、何でも揃う身近なお店がホームセンター。
しかし近頃は生鮮食品や薬剤まで扱い始め、スーパーセンター(SC)と呼ばれる店舗(業態)まで出現しています。
一方、ドラッグストアーでも日曜雑貨や日配商品を扱い始め、食品を扱う業態の垣根が無くなりつつある状況の日本。
でもそれは日本の中だけの話であって、同じ業態名でも国別に全然状況が異なっています。

今回の記事はそんなホームセンターの違いを国別に記事にまとめてみましたw

日本のホームセンター事情

日本でメジャーなホームセンターとしては『カインズ』に『ケーヨー』などでしょうか?
元々日本のホームセンターと呼ばれる業態は、アメリカを参考に作られた業態です。
しかし、今は日本独自の進化を遂げ「家電」「ペット用品」「日曜雑貨」など取り入れ生活雑貨全般を扱い何でも揃うお店としての地位を確立しています。
それでも飽き足ら無いのか、今では生鮮食品まで導入し「スーパーセンター」と呼ばれる業態まで出現している次第です。
俗に言う「ワンストップショッピング」で買い物が完結できる業態ですね

完全に「ホームセンター」と「スーパーマーケット」の垣根を壊した業態、それが「スーパーセンター」。

しかしこの業態、今では飽和状態となりつつ有ると言われておりM&Aで各社が事業拡大・生き残りを掛けている状況になってきましたね。
DCM然り、つい最近では『カインズ』が『東急ハンズ』を買収していましたね。
また一方の他社では全く異なる業種、薬局を買収し店内にドラッグを配置するなど工夫も見られています。

今の日本には大店立地法の影響で規模の大きな店舗を出店する際に高いハードルが備わっています。

大規模小売店舗立地法(大店立地法)とは

本来の目的は、大きな店舗を作る事によってその周辺に与える影響(来店客の車や物流トラックなどの往来)が生活に著しい影響を与え環境が損なわれる事を防ぐ為の法律と言われています。
しかし、その本来の目的とはまた別に、地元中小の小売業を守るために制定された法律とも言われています。

そんな中でも今急拡大しているのが米国資本の会員制小売り『COSTCO(コストコ)』、今後長野や山梨、新潟など甲信地方にも出店計画中と言う事で日系のホームセンターはかなり苦戦するかな?
コストコの場合は「ホールセール」を売りにしている為1個当たりの購入ロットが大きいから賛否が分かれる所ですね。

あと特徴的なのは『ニトリ』、元々ホームファシリティーに特化してた業態でしたが少しづつ一般雑貨を扱い始め、ホームセンターに近くなっています。
ただ、完全にホームセンター化する訳でも無く、ホームファシリティーに特化し重点を置いているのがニトリなりの営業戦略なのかな?

米国のホームセンター事情

アメリカのホームセンターとは?スバリ!家を作る為だけの業態です。
有名なお店としてはホームセンターで全米1位の売り上げを誇る『HomeDepo(ホームデポ)』。

店内に家電やペット用品、ましてやトイレットペーパーなど売ってませんw
売っているのは、セメントや木材に塗料に流し台、作業工具や電動工具にビス等などで、ここに来れば家が1軒建てられると言うのが「ホームセンター」と呼ばれる業態なんです。
故に作業用工具(機器)なんかもプロ仕様だったりマニア仕様だったり結構高価な物が多数有ります。
店舗の面積も日本のホームセンターとは比べ物になりません。超広大ですw
日本のホームセンターで良く見掛ける木材(2×4)の5倍以上長さの有る木材が普通に売られています。
日本はこの業態を参考にした様ですが、日本では自分で家の修理はできても建てられる訳も無く、ましてや運搬の確保できないなどの理由から、品揃えを変えて今に至っているんだと思います。

しかしアメリカでは「カテゴリーキラー(専門店)」と呼ばれる業態が数多く存在しています。
日本で言うとヤマダ電機(家電専門店)がカテゴリーキラーと呼ばれる良い例だと思います。
アメリカは、それぞれが専門的に扱うお店が存在しテリトリーを分けています。
先程の家電専門店、ペット専門店、レジャー専門店などお互いがテリトリーを分けて共存共栄しているのが実情です。

しかし、そこに切り込んだのが世界一の売り上げを誇る小売業『WalMart(ウォルマート)』です。

しかし、そのウォルマートでもカテゴリーキラーと呼ばれる業態を抑え込む事ができていません。
だって経済大国アメリカですよ!カテゴリーキラーなんて1店舗で何種類の取り扱い商品が有ると思ってるんですか!?どれ程の敷地が有るとおもってるんですか!?
車大国アメリカ、駐車場だけで物凄い広さですからw
因みに日本人がウォルマートと聞いて思い浮かべるのは食品を取り扱うお店をイメージすると思いますが、本来は衣類や生活雑貨を取り扱う日本のホームセンターと一緒、その形態がベースです。
米国の小売店で必ずメイン売り場に鎮座しているのは衣類関係、製造時に歩留まり(切れ端)が少なく作る事が出来る生産性の高い部門と言う理由と絶対必需品だからとの位置付けの為だそうです。

こちらのお店はレジャー専門店『OutdoorWorld(アウトドアワールド)』です。

写真で見る限り駐車場と店舗正面が小さく見えますが、左右奥行共にとても大きな店舗です。
店内には普通に池と滝が有りますし、実弾射撃訓練場まで備えています。
その他にキャンプ用品、野球にサッカー用品、何でも有ります。
故に店舗(内)面積、ほぼ東京ドームと同じ位の大きさが有り、見て回るだけで1日を要しますw

泰(タイ)王国のホームセンター事情?

タイだけはサブタイトルに「?」が付いてますw勉強不足ですw

タイでは『HomePro(ホームプロ)』がホームセンターになるのかな?
『BigC』『「Lottas』は、どちらも最後に「Express」等々余計な言葉がと付くと完全に別になっちゃうだたの小売店、モールに近い店舗業態になっていますね。
でも付かなければ日本のホームセンターに近いと思います。

ホームプロはホームファシリティーに特化した専門店的な位置付けに近い品揃えで、コンドミニアムなど分譲住宅がメインだからなのかな?
それ故に扱っている商品も室内品に特化していて家電以外に寝具やシャワールームなども扱っています。しかし日曜雑貨はほぼ無いに等しいですので、アメリカン版ホームセンターに近いです。
家電家具などの修理や補修で、困った事が有ったらまずこのお店で目当ての商品を見つける事ができます。

一方『BigC』、後ろに何も付かなかれば完全に日本のホームセンターに近い業態、ある程度生活雑貨全般を網羅してます。
サウスパタヤ店では生鮮商品まで扱っており、まさに日本のスーパーセンターと一緒です。
しかし、日曜大工用品など取り扱いが無いカテゴリーが有ったり、極僅かな品揃えのカテゴリーが有ったりと、多少住み分けを意識しているのかな?

同一フロアー内に携帯電話(中古)ショップやゴールドショップなどのテナントを配置、そこはタイならではの売場ですね。

しかし、タイで本当に強い小売業は街の雑貨屋さんと市場だと思いますよw
生活圏内に必ず有り質に拘らない利便性だけに特化した店舗ですけど、これが本来の小売業の原点です。
しかも、時間外にアル○ールも購入できるし主にとっては超優しいお店と言う事は間違いないですw

因みに、日系のホームセンターでは『コメリ』がタイに出店している筈です。
確かバンコク郊外だったかな?一昨年に出店したばかりだった様な記憶が。

まとめ

自分はタイでは目的によって行くお店を分けています。
家庭用小物雑貨を買うんで有ればBIGーC、生活雑貨(大型)を買う場合はスーパーなどと。
水回りの雑貨品などはスーパーでも普通に扱っていますので全然問題ありません。
ついでに言うと衣料品は市場などなどですw
一度に全て買う事が出来るお店は便利ですが、バイクで買い物へ行っても持ち帰られる量がたかだか知れていますので限界が有ります。
自分はバイクにちょっとした工夫を施し買い物袋をハンドル付近に吊り下げられる様に改造を加えて有ります。
そうする事でヘルメットボックスも買い物袋入れにそのまま使え、大量の買い物が可能になりますので。

日本のホームセンターの様にワンストップショッピングなど利便性をタイで求めても限られています。
目的に応じて行くお店を分ける、その土地々に合わせるのがタイでの生活様式だと思います。
日本の様に快適さと実用性を兼ね備えたお店、海外(特に東南アジア)に求める事が間違っていますw